9月18日に91歳で死去した脚本家の倉本聰さん(くらもと・そう、本名山谷馨=やまや・かおる)のお別れの会が3日、北海道富良野市で営まれた。俳優の岩城滉一(75)が参列し、報道陣の取材に応じた。
岩城は国民的ドラマのフジテレビ「北の国から」シリーズに出演。田中邦衛さん演じる主人公の黒板五郎一家と家族同然に交流する“草太兄ちゃん”こと北村草太を演じた。
最後に会ったのはコロナ禍前の5、6年前だという。「撮影で東京に来られた時に会った時にうれしそうな顔をされていて。タバコも吸われていたので、“そろそろやめた方がいいんじゃないの?”という話はしたことがある」と振り返った。
思い出を聞かれると、「話すと3時間くらいかかる」といい、「いろんなことがありましたよ。前のご自宅で夜必ず集まって。宴もたけなわの時に、“先生そろそろ”と言うと、“バカヤロー!”と怒鳴られた。さみしがり屋な人でした。みんながいるとうれしそうにお酒を飲まれていました」と懐かしんだ。
天国の恩師に向け、「“お疲れ様でした”と言うしかない。僕もずいぶん悪いことしてきたけど、先生だけいつも味方してくれた。義理も恩も凄いある。一言では言い切れない」と感謝を語った。
突然の別れに「残念としか言いようがない」と吐露。「凄くとは言わないけど、いろんなことを覚悟されていたんじゃないかな?そういう感じに見受けられます」と推察し、「特別な人です。先生がいなかったら今ここにいませんから。全てが倉本先生から授かった、ギフトしてもらったと思っている」としのんだ。
倉本さんからの言葉で一番印象に残っている言葉を聞かれると、「“お前はバカだなと。お前のバカは癖だから治らない。病気は薬で治るけど”」と回答。「温かい言葉だなと。それを一番覚えていますね。劇の中でも使っていましたけどね」としみじみ話した。「先生の各作品の本読みをしてから他の作品に出るのが嫌になっちゃった。一人一人のために書いてる。一字一句ということは当然のことだと思ったし、それが全てだと思う」と語った。
倉本さんは1935年1月1日生まれ、東京都出身。東大文学部美学科卒。1959年にニッポン放送に入社。63年に退社し、77年に富良野に移住。81年に「北の国から」が大ヒットした。映画「駅 STATION」、フジテレビ「風のガーデン」、テレビ朝日「やすらぎの郷」など代表作多数。主宰した「富良野塾」では後進を指導した。2000年に紫綬褒章、10年に旭日小綬章を受章した。
2026年11月03日 10時37分