「あしたのジョー」「おれは鉄兵」などのヒット作で知られ、文化勲章を受章した漫画家のちばてつや(本名千葉徹弥=ちば・てつや)さんが22日に午後6時に都内の病院で死去した。87歳。東京都出身。葬儀は家族葬にて執り行われた。ちばさんは、今年8月までエッセイ漫画「ひねもすのたり日記」の連載を続けていた。
半世紀超に渡り漫画を描き続けてきたちばさん。晩年は芸術大学で漫画を教えるなど、後進の育成にも尽力した。
一方で現役として漫画を描き続けた。エッセイ漫画「ひねもすのたり日記」を、「ビッグコミック」(小学館)で連載。2018年に単行本第1集が刊行され、2025年11月には第7集が発売された。今年12月28日に第8集の発売を予定している。
物語は、17歳の漫画家デビューから、漫画と共に歩み続け迎えた画業70周年を記念し、ちばさん自身の半生や日常、漫画家として歩んできた道のりなどをオールカラーで描いた。中国からの引き揚げの記憶、漫画家として駆け抜けた激動の日々、かけがえのない人々との出会いと別れを描き、反響を呼んでる。
今年8月7日に配信された第248回「夏の祈り」が、事実上の最終回となった。
ちばさんは1939年1月11日、東京都築地の聖路加病院で生まれた。1941年1月に旧満州の奉天(現・中国遼寧省瀋陽)に渡り、終戦後の1946年に中国から引き揚げた。
1950年には友人が作る漫画同人誌「漫画クラブ」に参加。1956年に単行本作品でプロデビューし、58年には「ママのバイオリン」で雑誌連載を開始した。61年には「ちかいの魔球」で週刊少年誌にデビューした。
主な作品には「1・2・3と4・5・ロク」「ユキの太陽」「紫電改のタカ」「ハリスの旋風」「みそっかす」など。中でも、高森朝雄さん原作の「あしたのジョー」は、ボクシングに人生を懸ける矢吹丈の姿を描いた代表作として広く知られる。
作品の評価は数々の賞にも表れている。1962年に「1・2・3と4・5・ロク」「魚屋チャンピオン」で第3回講談社児童まんが賞を受賞。76年には「おれは鉄兵」で第7回講談社出版文化賞児童まんが部門、77年には「のたり松太郎」で第23回小学館漫画賞青年一般部門と第6回日本漫画家協会賞特別賞を受賞した。
その後も2001年に文部科学大臣賞、02年に紫綬褒章、09年に第33回講談社漫画賞講談社創業100周年記念特別賞、12年に旭日小綬章を受けた。14年には文化功労者に選ばれ、17年には練馬区名誉区民に選定。22年には日本芸術院会員となり、24年には菊池寛賞と文化勲章を受章した。
2026年10月27日 13時52分