俳優の大西利空(20)が初主演を務める映画「火の玉を見た」が30日、11月3日に第39回東京国際映画祭で日本初お披露目される。
本作は同映画祭のNippon Cinema Now部門に正式出品されている。お披露目に先立って行われたレッドカーペットイベントにも参加し、大西、矢座孟之進(やざ・たけのしん)監督らが登場した。
10日は韓国で行われた第31回釜山国際映画祭のVision Asia部門に正式選出され、ワールドプレミアを実施。家族の距離感を画面構成や人物の配置によって描き出す矢座監督ならではのカメラワークが観客の視線を集めている。
主演の大西は「釜山国際映画祭では、観客の皆さんと一緒に鑑賞してから質疑応答を行うことがすごく新鮮で、皆さんの映画に対する熱い思いを直接感じることができて、うれしかったです。東京国際映画祭では、レッドカーペットに登壇することができ、雨の中沢山の方が見に来てくださり感激しました」と二つの国際映画祭の感想を口にした。
その上で「ジャパン・プレミアは、日本で初めて皆さんに観ていただく機会なので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたらうれしいです。物語が進んでいくにつれて変化していく家族の関係に注目して観ていただければと思います」と呼びかけた。
矢座監督は今作が長編初監督作品。高校在学中にはた原発をテーマとするドキュメンタリー映画「日本一大きいやかんの話」で、映画甲子園の最優秀作品賞を受賞。その後、ハーバード大学で哲学と映画を専攻。今年大学を卒業した新人監督として注目を集めている。「皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいです。日本でこの作品を届けられることを、心から楽しみにしております」と胸を高鳴らせている。
本作は家族の崩壊に直面した主人公の高校生・タケシが、幼なじみのアカリから聞いた「火の玉を見た」という不思議な言葉をきっかけに、家族の問題から逃れるようにして火の玉を探し始めるという物語。少年が現実と幻想の狭間をさまよう姿を通して、家族の喪失や孤独、成長が繊細に描かれている。
映画は来年全国公開される。
2026年10月29日 14時49分