◇第103回東京箱根間往復大学駅伝予選会(2026年10月17日 陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園=21.0975キロ)
第103回箱根駅伝(来年1月2、3日)の予選会が行われ、異色のランナーが駆け抜けた。慶大のロソ・クリントンレマション(1年)だ。ケニアからの留学生で9月初旬にチームに合流したばかり。来日前は中距離を専門とし、今回が初めてのハーフマラソンとなった。チームは30位で箱根路には届かず、個人では全体371位の1時間8分31秒でフィニッシュした。
「初めてのハーフマラソンだったので厳しいレースになった。練習期間から足に痛みがあり、痛みに耐えながら走るレースになったが、その中でも自分のペースを保ってゴールラインまで来ることができた」と振り返った。
慶大にはスポーツ推薦がなく、入部には入試での合格が必須となる。スカウトに訪れた部の指導者らと母国ケニアで対面したクリントンレマションは、プレゼンテーションなどの準備が必要な厳しい挑戦でも「重視していた」という文武両道がかなえられることに惹かれ、チャレンジすることを決めた。
「高校でも走っていたので、大学でも走りたいなと思っていた。慶應の先生方が来てくれて説明をしてくれたが、学業と陸上を両立できる環境があるということに魅力を感じて慶應を選んだ」。合格後、チームに合流してからわずか約1カ月半で挑戦した初ハーフマラソン。課題も残ったが、今後への確かな手応えをつかんだ。
「ハーフマラソンの知識がなくて経験もなかったので、どのぐらい自分が走れるのか、どこに力を入れればいいのかが分からなかったが、今回走ってみて、どうやったら自分の体力をハーフマラソン全体に効率よく使えるかが分かった。もっとよりよい走りを体現できると思う」
言語は「勉強中」の日本語に加えて、スワヒリ語、英語、マサイ族の部族の言語、フランス語の合計5つを操る。未知数の可能性を秘める“異色過ぎる留学生”は「日本人の選手をコーチングしたり、引っ張っていけるような選手になりたい」と将来を見据えた。
2026年10月17日 17時02分