◇女子ゴルフツアーNOBUTA GROUPマスターズGCレディース最終日(2026年10月25日 兵庫県 マスターズGC=6520ヤード、パー72)
今年のAIG全英女子オープン覇者の桑木志帆(23=大和ハウス工業)が首位から出て4バーディー、1ボギーの69で回り、通算15アンダーで優勝した。今季国内では4勝目で通算7勝目。メルセデスランク首位の重圧を乗り越え、24年の年間3勝を上回った。最速なら国内唯一の米女子ツアーを兼ねた11月のTOTOジャパンクラシックで年間女王が決まる。逆転を狙った森井あやめ(33=F&co)は通算14アンダーで2位だった。
ライバルはあくまで自身だった。パー以上で優勝が決まる18番。桑木は迷わず「バーディーを取ろう」と守りに入らず、第3打のロングパットが外れると、膝から崩れ落ちそうになった。「完璧主義」の一面を見せたが、短いウイニングパットを沈めると笑顔。「今までの優勝と違った感覚。調子が良くない中で勝ち切れた。めちゃくちゃうれしかった」。1カ月ぶりの今季国内4勝目に実感がこもった。
2番でバーディーを奪い、単独首位をキープ。暑さが増した6番からは人気キャラクター「ベティちゃん」が描かれた今週のコラボウエアを着替え、仕切り直した。横振りだったショットを前日に縦を意識して修正。11番は104ヤードの第2打を手前1メートルにつけ、13番の110ヤードの第2打も48度のウエッジで4メートルに寄せてともにバーディー。安定したショットが突破口だった。
プレーオフで申ジエに敗れた今月の日本女子オープンの翌週に転機が訪れた。日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長から「いいゴルフをしていたけど、何が足りなかったと思う?」と問われ、「気持ちですかね?」と答えると、日米ツアー優勝者の大先輩から「ジエの方が勝ちたい気持ちが出てプレーに表れていた」と助言を受けた。初優勝の24年資生堂レディースのようにリーダーボードは見ず、ただ一打に集中した。
米メジャーAIG全英女子オープンを制した破竹の勢いが最近は止まっていたが、動画や音楽で気分転換。「(試合の)最終日はお酒も飲めるので飲んでばか食いして寝て忘れる。朝起きたらケロッと」と持ち前の明るさと割り切りで乗り切った。
次週は休養し、最速での年間女王決定はTOTOジャパンクラシック。「早いに越したことはないが、あまり気にしないようにしている」。来季は米ツアーが主戦場のため日本でのプレーは残りわずか。国内最強の称号へ、最終局面に入った。
≪三菱電機L欠場も TOTOで決める≫今大会を制した桑木とランク2位・佐久間との差は1000点以上開いた。次週の樋口久子・三菱電機レディースを欠場する桑木が、11月5日開幕のTOTOジャパンクラシック終了時に900点以上の差を保てば最速で年間女王が決まる。TOTOで桑木が優勝すれば文句なしで戴冠。佐久間が三菱電機を制した場合でも、TOTOで桑木が佐久間を上回れば決まる可能性がある。逆に佐久間が三菱電機、TOTOと2連勝すれば差は一気に縮まる。
◇桑木 志帆(くわき・しほ)2003年(平15)1月29日生まれ、岡山市出身の23歳。岡山理大付高―倉敷芸術科学大在学中。4歳の時に父・正利さんの影響でゴルフを始め、中学3年時と高校1年時に中国女子アマ連覇。21年6月のプロテストに一発合格。24年11月のツアー選手権リコー杯で国内メジャー初制覇。趣味はカラオケでHYの「366日」が得意曲。1メートル63。血液型A。
2026年10月26日 05時39分