巻き返しへ“フルスイング”組閣だ。楽天の来季打撃コーチに日本ハム、巨人などで活躍した小笠原道大氏(53)が就任することが28日、分かった。現役時代に通算2120安打、378本塁打など、史上2人目のセ・パ両リーグMVPとなった大打者で、中日2軍監督などを歴任。今季リーグワーストの473得点など貧打解消を託される。
今季の最下位など5年連続Bクラスの楽天が、巻き返しへ打撃部門の強化を“ミスターフルスイング”に託す。来季の打撃コーチとして小笠原氏に白羽の矢を立てた。
打線の活性化にうってつけの人材だ。今季はリーグワーストの473得点。本拠の「楽天モバイル 最強パーク」の外野フェンスを左中間で最大6メートル前に移設したが、総本塁打もリーグ5位の103本に終わった。走者が塁上をにぎわすものの得点圏打率・247で、併殺打は12球団最多の118。あと一本が出ず、好投の先発投手を援護できない展開で三木監督が6月に休養。シーズン中では超異例の外部招へいで吉井新監督が就任したが、最下位に沈んだ。
さらに、主力ではYG安田、宗山、中島と伸び盛りの左打者が名を連ねている。また、ドラフト1位の渡部(青学大)、2軍で13本塁打の金子ら長打力を秘めた若手も多い。現役時代に通算378本塁打をマークする一方で、プロ野球史上10位(4000打数以上)の生涯打率・310を誇った小笠原氏の持つエッセンスは、貧打からの脱却の力になる。
小笠原氏は96年ドラフト3位で日本ハムに入団。新庄、稲葉らと主軸を組んだ06年は32本塁打、100打点の2冠で球団25年ぶりのリーグ優勝、44年ぶりの日本一に導きMVPに輝いた。同年オフにFA移籍した巨人では1年目の07年に江夏豊以来史上2人目、野手では史上初の両リーグMVPを獲得。09年までのリーグ3連覇に大きく貢献した。15年に中日で現役引退後は2軍監督、日本ハム1軍ヘッド兼打撃コーチなどを務め、指導者としての経験を積んだ。
若手時代に指を骨折した状態で本塁打を打ったことなどから「ガッツ」の愛称が代名詞。捕手でプロ入りし、一、三塁もこなし、06、09年WBCでの世界一連覇にも貢献した。豊富な経験に基づく指導で、吉井監督の下でチーム再建をサポートする。
◇小笠原 道大(おがさわら・みちひろ)1973年(昭48)10月25日生まれ、千葉県出身の53歳。暁星国際(千葉)からNTT関東を経て、96年ドラフト3位で日本ハム入り。02、03年に首位打者、06年に本塁打王、打点王の2冠。07年に巨人にFA移籍し3連覇に貢献した。14年に中日にFA移籍し、15年に現役引退。通算成績は1992試合で打率・310、2120安打、378本塁打、1169打点。引退後は中日2軍監督などを務めた。1メートル78、84キロ。右投げ左打ち。
2026年10月29日 03時41分