ワールドシリーズは29日(日本時間30日)にブルワーズが創立58年目で世界初制覇を達成して終了した。球団の地元、ウィスコンシン州の盛り上がりは最高潮。30日(同31日)には、地元で凱旋(がいせん)パレードも実施される。
MLBを報道する各機関では、「スモールベースボール」を前面に押し出した魅力的な戦いでシーズン103勝と両リーグ最高勝率を叩き出し、世界2連覇中のドジャースを「スイープ」して勢いそのまま頂点に昇り詰めたチームの「振り返り」が止まらない。
最優先で指摘されるのが、年俸総額。8月31日時点でメジャー30球団中19位だった。トップのメッツが3億5840万ドル(約566億円)ながらナ・リーグ東地区最下位。この「矛盾」が、米国内で注目の的となっている。
そして本拠地がある都市圏は人口150万人で、30球団中最小規模。その中でマーフィー監督は「ミルウォーキー市、ウィスコンシン州のことを考えています。彼らは間違いなく私たちを後押ししてくれました。そして、ここにいるこの2026年のチームは永遠に記憶されるでしょう。彼らはチームとして結束していたので、それに値するのです。ミルウォーキー・ブルワーズの一員であることを、これ以上ないほど感謝し、誇りに思います」と地元への愛を前面に押し出す。
68歳の監督が取材対応などで発揮するユーモア性も、ファンから愛される球団の要因の1つとなった。
マーク・アタナシオ球団オーナーはWSを前に、「今季は過去10年の常識をくつがえす年になる」と宣言した。移籍市場でも「主役」にならずに、育成、スカウティング重視のチームづくり。そして、それに加えて指揮官の適材適所の采配が光った。
「小さな街」と一体となり成し遂げた前例のない偉業。それを全米のファンが見届けたからこそ、「ブルワーズ論」は熱心に展開され続けている。
2026年10月30日 10時16分