フィギュアスケート女子でミラノ・コルティナ五輪銀メダルの坂本花織さん(26)が5日、都内で行われた「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー2026」の授賞式後に本紙の取材に応じ、現役引退後の日々について語った。
「朝練がなくなったので、朝日が昇ってから起きられることが幸せすぎて。それが一番うれしいことかな」。コーチ業、プロスケーター、メディア出演と多忙な日々を送るが「目覚めが全然違います」とニッコリ。「“次の日、朝練や”と思ったら睡眠の質が悪くて、すごい夢を見たりしたんですけど…。もう全く夢を見ず、深い睡眠を朝までできることが幸せです」と満面の笑みで明かした。
自身が育った神戸クラブで、指導者としてのキャリアを歩み出している。「所属している子が65人くらいいて、小学2、3年生から社会人2年目の三宅咲綺ちゃんまで年齢幅がすごく広い。レベルもそれぞれ違うし、課題も65通りある。全てを把握するのがまず大変だった」。試行錯誤を繰り返す中で、自身の経験が生きたと感じる場面は多いという。「私、ジャンプはやっぱり得意だったので、そこを教えるのはすごく楽しくて。いろんな子どもの成長が見られて、そういう時はすごくやりがいがあるなと思う」と言葉に実感を込めた。
厳しくも愛情を持って指導された恩師・中野園子コーチを理想とするが、厳しさと優しさの加減は「難しい」課題だ。「どうしても熱が入りすぎてしまうことがあって、そこは中野先生にちょっと注意されたり。塩梅というのがなかなか難しいなと。自分のことなら追い込んでつぶれそうになっても自分で調整できるんですけど、その子によって限度があるので」。今は厳しさを持ちつつ「“今の良かったよ”と声掛けはしている。できたら褒めることは心掛けている」と言う。
技術とともに精神面を重視する。「フィギュアスケートはメンタルも大事だという場面が数多くある。どれだけ練習でできていても、気持ち一つで試合では全くできなくなることも起こり得る。気持ちがつぶれないようにサポートしていかないといけないと、すごく感じている」。目標はメダリストの育成。第二のスケート人生も挑戦が続く。
2026年11月05日 20時52分