NHKは21日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発したスーパーハイビジョンカメラ(8K・4Kカメラ)を搭載する火星衛星探査機「MMX(Martian Moons eXploration)」が20日に打ち上げられ、火星へ向かう軌道に投入されたことを発表した。打ち上げは成功し、火星圏からの超高精細映像の撮影に向けて第一歩を踏み出した。
MMXは、火星の衛星の起源解明を目指す探査計画。火星の衛星「フォボス」の表面物質を採取して地球に持ち帰る「サンプルリターン」に挑む。
NHKは、MMXに搭載したカメラを通じて、火星圏へ向かう探査機からの眺めをはじめ、火星への接近、フォボスへの降下・着陸など、探査ミッションの様子を8K・4Kの超高精細映像で記録する計画だ。
NHKの井上会長は「長年にわたって準備を進めてきたミッションが、無事に第一歩を踏み出したことを大変うれしく思うとともに、関係者の皆さまに感謝申し上げます」とコメント。開発を進めてきたカメラも火星圏に向けた長い旅を始めたとし、「これから火星やフォボスのどのような姿を捉えるのか、ぜひご期待ください」と期待を寄せた。
今後はJAXAと連携し、火星圏から届く8K・4K映像を映像化して、視聴者に広く届けていくという。
撮影は、2026年度から2031年度にかけて段階的に実施する予定。火星圏への往路では、宇宙空間の星空などを撮影し、最初の8K・4K画像を取得する計画だ。
火星圏到着後は、火星やフォボス、ダイモスの詳細観測に合わせて、フォボスへの降下・着陸や地表での活動、上昇の様子などを撮影する。さらに、火星圏からの離脱時には探査モジュールの切り離しや遠ざかる火星を、地球への復路では徐々に近づく地球や、サンプルを収めたカプセルの放出を記録する予定。
2026年10月21日 09時47分