「SMBC日本シリーズ2026」は24日、横浜スタジアムで開幕する。パ・リーグ3連覇の王者ソフトバンクの柳田悠岐外野手(38)は巨人の松井新監督誕生に「アメージングでしょ」と大興奮。ただ、2024年に敗れたDeNA打倒へ“ゴジラ”のような一発ではなく、勝利に貢献する堅実なヒットをテーマに掲げた。日本シリーズは出場5年連続本塁打を放つ大砲が、雪辱だけを見つめる。
柳田はフリー打撃前、ケージ脇でノックを打っていた星稜OBの村松野手チーフコーチにこう話しかけた。
「あの松井さんっすよ。村松さんって後輩でしたかね?」。同コーチに「俺が先輩や!」と返され、ひと盛り上がりした後、ハマスタのスタンドまで大飛球をかっ飛ばした。
広島での幼少期にカープファンだった柳田少年はテレビに映る“ゴジラ”にくぎ付けだった。5歳から14歳まで巨人・松井を見ていた。そんなスターの監督就任がこの日、飛び込んだ。超衝撃だ。
「松井さんっすよ、あの松井さんっすよ。ガキん頃からのスーパースター。どれだけ何回、テレビで見てきたか分からん。びびった。アメージングでしょ」と興奮しきりだ。
松井監督は柳田が2年目だった12年限りで現役引退。交流は過去に1度だけ。23年の宮崎キャンプ中に村松コーチを介し、ホテルのバーで近藤、周東、柳町とともに対面して話を聞いた。貴重かつ濃密な時間となった。
「間違いなく、プロ野球はまた盛り上がりますよ。巨人ファンも増えるし、大盛り上がりでしょ」と柳田は波及効果に期待したが、その前に球界の頂上決戦を盛り上げるのはこの背番号9だ。この日は左翼手の位置でシートノックを受けた。小久保監督も「近藤も柳田も元気です」と頼もしそうに見つめた。
“シリーズ男”だ。昨季の阪神とのシリーズ第5戦では、レギュラーシーズンから56試合連続無失点だった石井から同点2ラン。18年以来出場5年連続本塁打は日本シリーズ球団通算100号のメモリアル弾だった。通算打率・321、5本塁打、21打点を誇る。
今回も“ゴジラ級”の一発が期待されると問われたが「ゴジラではないです。まずは一本」と冷静だ。2年前の日本シリーズで敗れたDeNA相手。「そんな簡単なもんじゃないっす。あの悔しい思いはしたくないので」。24年のシリーズ第6戦で最終打者として三振した。横浜で胴上げを見せられる悔しさを味わった男は、ただ、勝ちに導く一打を狙う。 (井上 満夫)
2026年10月24日 06時00分