【WS舞台裏①】今季限りでの現役引退を表明したドジャースのチームリーダー、ミゲル・ロハス内野手(37)が、思わぬ形でワールドシリーズ(WS)の舞台に帰ってきた。大リーグ公式のスペイン語メディア「MLB Espanol」の臨時レポーターに就任。マイクを手に、慣れない取材活動に奮闘している。
ドジャースがナ・リーグ優勝決定シリーズで敗退した後、大リーグ機構(MLB)が代理人を通じて打診。ロハスも「野球の発展のためになるのならやってみたい」と快諾し、異例の起用が実現した。
今シリーズではレッドソックスのペイトン・トーリ投手、ブルージェイズのアーニー・クレメント内野手とともに臨時レポーターを務める。ロハスは22日(日本時間23日)のメディアデー、23日(同24日)の第1戦を担当し、球場内を精力的に駆け回った。
「インタビュアーとして大切なのは自然体でいること。質問についてあれこれ考えすぎないようにすることだね。何を質問できるかよりも、場を和やかに、楽しい雰囲気に保つことが大切なんだと思う」
ブルワーズのクリスチャン・イエリチ、アーロン・アシュビー両選手や、ドジャース時代の元同僚ダスティン・メイ投手らに次々とインタビュー。シリーズへの抱負などを楽しそうに聞いて回った。
初仕事の手応えを問われると「僕には他の多くのレポーターにはないものがある。それは選手たちとの関係性だ。だから仕事はそれほど難しくなかった(笑)。あとは映像や最終的な仕上がりがいいものになるといいね」と笑顔。長年培ってきた人脈を存分に生かしていた。
引退後は指導者の道を志しているが、英語とスペイン語を自在に操り、誰とでも気さくに接する人柄はレポーターにも向いていそうだ。本人も「いろいろなことに挑戦してみたい。どんな可能性も閉ざさず、自分が好きなことにオープンでいたいんだ」と、新たな挑戦に前向きな姿勢を見せた。
一方、現役復帰への未練はない。「決断はもう固まっているよ。これから自分の行く手に待っていることを楽しみにしている。野球界から離れるわけじゃないからね。ドジャースには関わり続ける。これまでのようにグラウンドでプレーして、チームの勝利に貢献する形ではなく、今度はグラウンド外から別の立場でチームを助けていくつもりだよ」と明言した。
長年、献身的なプレーとリーダーシップでチームを支えてきたロハス。ユニホームを脱いでも野球への情熱は変わらない。指導者か、レポーターか。新たな可能性を探る37歳の第二の野球人生が楽しみだ。(ミルウォーキー・杉浦大介通信員)
2026年10月24日 14時09分