◇SMBC日本シリーズ2026 第4戦 ソフトバンク4―2DeNA(2026年10月28日 みずほペイペイD)
ソフトバンクの正木が日本シリーズで初のMVPに輝いた。不動のリードオフマンとして4試合連続安打でけん引し16打数7安打の打率・438、2本塁打、2打点で最高の輝きを放った。
「考えられない景色を見せてもらった。不安、緊張もあったが総じて見れば楽しかったのが率直な感想です」
27日の第3戦、同点の延長10回に左越えにサヨナラソロ本塁打を放った。人生初のサヨナラ弾は、恩師にささげるアーチでもあった。中学時代の硬式野球クラブ「世田谷西リトルシニア」の山辺恭一コーチの葬儀が同日に行われていた。日本シリーズ開幕直後に同クラブのLINEグループでの連絡で訃報を知った。同クラブでも後輩だった広瀬隆にも伝えた。直後に、花を送った。
「僕がいた当時で70歳を超えていた。ひたすら打撃投手をしてくださった。僕の打撃の基本をつくってくれた恩師です。ノックもうまかった」。悲しみに暮れず、目の前の勝負に徹した。そして“正木らしさ”を示した。「山辺さんに、天国に届けばいいな」と狙って打つことができた。
26年全日程が終わったが、オーバーエージ枠で侍ジャパンに初選出されている。日本シリーズMVPの肩書を引っ提げて11月のアジアプロ野球チャンピオンシップに臨む。「ここぞでチームを助けたいですね」。また球場に虹をかける。 (井上 満夫)
○…正木(ソ)がMVP。1番打者の日本シリーズMVPは24年桑原(D)以来8人目。チームではダイエー時代の99年秋山幸二以来27年ぶり2人目だ。今シリーズでは打率.438の猛打で本塁打も2本。4試合シリーズでの成績としては、打率が05年今江敏晃(ロ)の.667を筆頭に10位。本塁打は05年李承(火ヘンに華)(ロ)、19年グラシアル(ソ)の3本に次ぐ3位タイで、日本人では59年岡本伊三美(南海)、02年清原和博(巨)、19年亀井善行(巨)、20年甲斐(ソ)に並ぶ最多本数になった。
2026年10月29日 06時00分