日本ハムの伊藤大海投手(29)がポスティングシステムで大リーグ移籍を目指すことが1日、決まった。球団が同システムでの移籍を容認し、申請手続きが始まったこの日に即日で申請したことを発表した。同システムでメジャー挑戦を表明したのは、阪神・佐藤輝、西武・平良に続いて今オフ3人目。尊敬するダルビッシュと同じジョエル・ウルフ氏(56)が代理人を務め、大先輩と同じ憧れの世界へと向かう。
CSファイナルSで、ソフトバンクに敗れてから約2週間。熟考に熟考を重ねた伊藤が、ついに海を渡る覚悟を決めた。今オフのメジャー挑戦を決断。球団も移籍を容認し、手続き開始初日のこの日に申請したと発表し、球団を通じて右腕は決意をコメントした。
「メジャーでプレーするのは幼い頃からの夢であり、ずっと目標にしてきたことの一つです。ファイターズへの感謝と誇りを胸に、世界最高峰の舞台で勝負したいと思います」
北海道の南に位置する鹿部町出身。幼少期から球団OBのダルビッシュに憧れた伊藤が、メジャー挑戦の夢を持つことは自然だった。プロ2年目を終えた22年オフには、米カリフォルニア州で初めて先輩右腕と合同自主トレ。本場の空気を肌で感じ、球団には将来的なメジャー挑戦の希望は伝えていた。
昨季は2年連続の最多勝&沢村賞を獲得。球団もこれまでの貢献度を評価し、今オフに本人が希望すればポスティングを容認する方針だったが、今季は思うような成績を残せなかった。近しい関係者には「新庄さんを胴上げしてからメジャーに行きたい」と明かしており、優勝に導けなかったことだけが心残りだったが、悩んだ末に最後は決意を固めた。
今オフには米大手代理人事務所・ワッサーマン社のジョエル・ウルフ氏と代理人契約を締結。ダルビッシュや山本、佐々木(ともにドジャース)らを顧客に持つ敏腕代理人と移籍の準備を進める。一方で大リーグは12月1日に現行の労使協定が失効する見込み。ロックアウトで全ての契約交渉が止まる可能性があり「12月までにファイターズ、そしてファンの皆さまに自分の決断をご報告できることを願っています」とコメントした。佐藤輝、平良に続き、今オフ3人目のポスティングシステムでの挑戦は、日本球界から4年連続のこととなった。
入団から6年間、今では誰もが認めるエースとして大きな成長を遂げた。優勝はできなくとも、間違いなくチームに無形の財産を残した。胸を張って、夢舞台に挑む。(清藤 駿太)
▽ポスティングシステム 海外FA権取得前に大リーグに移籍できる制度。申請期間は11月1日~12月15日で、手続き後に30球団に公示され、交渉期間は45日間となる。契約合意すると総年俸などに応じた譲渡金が日本の球団に支払われる。ただ、大リーグの新労使協定が締結されない場合は、現協定が失効する12月1日(日本時間2日)に交渉期限が前倒しされる見通しとなっている。
≪4年連続で3人以上がポスティング移籍希望≫日本選手3人以上がポスティングシステムでメジャー移籍を目指すのは4年連続。24年は山本(オリックス→ドジャース)、今永(DeNA→カブス)、上沢(日本ハム→レイズマイナー)、25年は佐々木(ロッテ→ドジャースマイナー)、青柳(阪神→フィリーズマイナー)、小笠原(中日→ナショナルズ)、26年は村上(ヤクルト→ホワイトソックス)、今井(西武→アストロズ)、岡本(巨人→ブルージェイズ)、高橋光(西武・交渉不成立)が申請した。
2026年11月02日 06時00分