明治神宮野球大会(19日開幕・神宮球場)の出場権を懸けた「関西地区大学野球選手権」の第1代表決定戦が2日、GOSANDO南港中央野球場で行われる。オリックスからドラフト3位指名を受けた春山陽登主将(4年=敦賀気比)率いる大商大(関西六大学)は、2連勝で勝ち上がってきた神戸医療未来大(近畿学生)と対戦する。
明治神宮大会への切符は、右のロマン砲の双肩にかかっていると言っていい。春山は2年春を終えて0本塁打だったが、同年秋に連盟史上初の1試合3本塁打を記録。今秋にリーグ戦通算本塁打を13に伸ばし、92年秋に大商大・佐伯貴弘(元横浜、中日)が記録したリーグ通算最多本塁打記録を34年ぶりに更新した。23年に知人を介して知り合った、阪神SA・糸井嘉男氏から体づくりのアドバイスを受け、肩甲骨周りの使い方を学んだことが飛躍につながった。
春山の日課は「徳を積む」ことだ。トイレや水回りは入念に掃除し、ごみ拾いも習慣になったという。「ゴミを拾っているとき、なぜか打てるんです。たまに見逃すと、打てない。精神的な部分につながってるのかなと思って」。趣味の一つは読書。自己啓発本を好む。最近のおすすめは、ナポレオン・ヒルの『巨富を築く思考法』。現役引退後のビジネスにも興味があるといい、京セラの創業者、稲盛和夫氏の本を読みあさったという。
名前の陽登(あきと)には、「明るく元気に、太陽のようにのぼっていく」という意味が込められている。大学まですべてのカテゴリーでチームの先頭に立ってきたリアル・キャプテン。どんな打席でも貫くフルスイングで、大商大でも周りを明るく照らす太陽になっている。
「日本一厳しく、日本一優しい」と表現する恩師の富山陽一監督の厳しい指導のもと、プロへの道を切り開いた。指揮官への恩返しは、初の大学日本一がふさわしい。「監督からの教えをすごく吸収できた4年間でした。耐える力であったり、男は度胸やとよく言われるんですけど、そういう度胸であったり。前へ前へ向かっていく姿勢を、自分は一番学ばせていただきました」。いざ、初の大学日本一へ――。春山が、その先頭に立つ。(吉仲 博幸)
◇春山 陽登(はるやま・あきと)2004年(平16)12月10日生まれ、奈良県大和高田市出身の21歳。小1から高田イーグルスで野球を始め外野手。中学では五條リトルシニアに所属。敦賀気比(福井)では2年秋から背番号7でベンチ入り。大商大では2年秋に連盟史上初の1試合3本塁打を記録し、今春までにベストナイン3度。50メートル走6秒3、遠投100メートル。1メートル78、90キロ。右投げ右打ち。
2026年11月02日 07時10分