9月18日に91歳で死去した脚本家の倉本聰さん(くらもと・そう、本名山谷馨=やまや・かおる)のお別れの会が3日、北海道富良野市で営まれた。女優の竹下景子(73)が参列し、報道陣の取材に応じた。
竹下は国民的ドラマのフジテレビ「北の国から」シリーズに出演。田中邦衛さん演じる主人公・黒板五郎の元妻・令子(いしだあゆみ)の異母妹である“雪子おばさん”こと宮前雪子を演じた。
目を潤ませながら、「私にとってはまだ信じられなくて…。ずっとその思いを抱えて東京から着いたところ」と吐露。逝ってしまわれたんだなと。私たちによく親しくさせていただいた元気な先生のお写真を見て、先生いらっしゃらなくなっちゃったんだ」と悲痛な胸の内を明かした。
「俳優と脚本家の関係ですから、いろいろな形で指摘をしていただきましたが、それにもまして、何を大切にして生きていけばいいのかということを(教えてもらいました)。例えば富良野自然塾のインストラクターをやりなさいと言われて10年くらい務めたり、番組で海外にご一緒したり、本当に大切なものを先生に教わってきた」と回想。「ロケ中でも私が迷っている時になんとなく“景子ちゃんどうしたの?”と声をかけたくれたり、いつも見守ってくれていた気持ちがする。全てにおいて、心から先生と呼べる大きな大きな先生でした」としのんだ。
富良野を訪れたのは数年ぶりだという。「先生まだいらっしゃるな、と思います」としみじみ。「ここに来ればどこかに先生の息遣いが感じられる。先生はここに来ればまた会えるという気持ちになりました。家族ぐるみで何かあれば相談に乗っていただきましたし、感謝の思いを伝えに参りました」と恩師に思いをはせた。
続けて、「北の国から」の撮影中のエピソードを明かした。「いしだあゆみさんは寒空の中自分の出番が来るまで、子供を待ち続けていた。私はそこから離れてぬくぬくしていたんですね。先生は“景子ちゃんほら、あゆみちゃん見てごらん。ああやって寒い中、(外に)いるんだよ”と。それに引き換え私は駄目ってことですよね。そんなことを言ってくださったこともありました。役者として自分を律して自分に厳しくしていくことも大事だと教わりました」と語った。
倉本さんは1935年1月1日生まれ、東京都出身。東大文学部美学科卒。1959年にニッポン放送に入社。63年に退社し、77年に富良野に移住。81年にフジテレビドラマ「北の国から」が大ヒットした。映画「駅 STATION」、フジテレビ「風のガーデン」、テレビ朝日「やすらぎの郷」など代表作多数。主宰した「富良野塾」では後進を指導した。2000年に紫綬褒章、10年に旭日小綬章を受章した。
2026年11月03日 14時21分