ブルワーズは、ワールドシリーズ(10月29日、日本時間30日に終了)でレイズを4勝1敗で下し球団創設初の世界一を勝ち取った。
67歳のパット・マーフィー監督が猛者集団をまとめ、両リーグ最高勝率103勝59敗の勢いを維持しポストシーズンも駆け上がった。
巧みな表現を使い選手を乗せる。報道陣も常に笑いに包む「ユーモア」たっぷりの指揮官だが、チームが今季30球団中19位の総年俸額で、育成、スカウティングを重視したスモールベースボールの「小規模球団」スタンスであることは胸に刻んでいる。
ワールドシリーズ優勝達成後、ドジャースを4連勝でスイープしNLCSで「MVP」を受賞したジェイク・バウアーズ内野手に言い放った。「お前はこれから(今オフにFAで大型契約を結び)大金持ちになる。だが、あのひどいヤンキースにいた頃を忘れるな。あそこではみんな自分のことしか考えていなかっただろう」。
そしてこの一言が話題となりヤンキースのキャッシュマンGMに謝罪する騒動に発展したが、一方で、指揮官は素直に「我々にはお前を引き留めるだけのお金が払えない(we are not gonna be able to pay you)」と、バウアーズに伝えた。
ワールドシリーズ前、アタナシオ球団オーナーは「今年は過去10年の常識をくつがえす年になる」と、低年俸集団が世界一になれば、近年青天井で上昇している選手の大型契約の流れに終止符を打てることに期待していた。
そのオーナーのスタンスと連動した67歳の「払えない」のブレない言動。この一貫された姿勢こそが、ブルワーズの強みであり成功であると言える。
2026年11月04日 11時55分