MLBが2022年に導入した若手有望株の早期昇格を促す制度「PPI(プロスペクト昇格奨励制度)」によって、2027年のドラフトでは史上最多となる3球団に追加指名権が与えられる可能性が出てきた。7日(日本時間8日)までに、米専門誌「ベースボール・アメリカ」が報じた。
PPIは、球団が有望な若手選手のメジャー昇格を意図的に遅らせ、FA取得までの期間を延ばす行為を抑制するために設けられた制度。開幕前の有望株ランキングなど一定の条件を満たし、新人として必要なメジャー在籍日数を積み上げた選手が、新人王を獲得するか、年俸調停権取得前にMVPまたはサイ・ヤング賞の投票で3位以内に入ると、所属球団にドラフト1巡目終了後の追加指名権が与えられる。今年は過去最多の15人が対象となり、新人王最終候補6人のうち5人が資格を持つ。
すでにガーディアンズの新人左腕パーカー・メシックがア・リーグのサイ・ヤング賞最終候補3人に入り、追加指名権を確保した。メシックは今季、12勝9敗、防御率2.56、193奪三振の好成績を残した。ナ・リーグ新人王候補のメッツのカーソン・ベンジ、レッズのサル・スチュワート、カージナルスのJJ・ウェザーホルトも全員がPPI対象選手で、受賞球団には追加指名権が与えられる。さらにア・リーグでタイガースのケビン・マクゴニグルが新人王を獲得すれば、史上初めて3球団が恩恵を受ける。
過去4年間の追加指名権は全体26~32位に相当し、最大約350万ドルの契約金枠が付随した。球団にとっては、有望株を獲得する大きな機会となる。制度導入から5年間で55人の新人がPPIの対象となった。ただし、現行の労使協定は12月1日に失効する。ロックアウトが迫る中、若手の早期昇格を後押ししてきたこの制度が、次期協定でも存続するかが注目される。
2026年11月08日 07時50分