MLBがアリゾナ・フォールリーグ(AFL)で実施している外野手の守備位置を制限する実験について、米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が、その効果や安全性に疑問を呈した。
実験が行われているのは、アリゾナ州のソルトリバー・フィールズ。両翼の外野手は通常よりファウルラインに近い位置、中堅手は浅い位置で守備を開始しなければならない。外野の芝生には守備位置を示す目印が設けられ、ホークアイの技術で位置を測定。投球時に規定の位置を守っていなければ、打者に自動的に一塁が与えられる。
MLBの狙いは、左中間や右中間に広いスペースをつくり、安打やインプレーの打球を増やすことにあるとみられる。しかし、AFLを20回取材してきた同サイトの記者は、外野の間を抜ける安打が増えても、ファウルライン際でアウトになる打球が増えれば、その効果は相殺されると指摘した。さらに、守備範囲が広がることで、外野手同士の衝突事故が起きる危険性も懸念している。
特にAFLには、新しい守備位置を練習している選手や、球場、チームメートに慣れていない選手が多く、実験の場として適切なのか疑問を投げかけた。記者は、本塁打、三振、四球に偏る現代野球を変え、インプレーの打球を増やす方向性には賛同。その一方で、今回の実験については否定的な見解を示した。野球にもっと安打や動きのあるプレーが必要だとしたうえで、解決策は「外野手の配置ではなく、投手側にある」と主張している。
2026年10月18日 08時45分