◇男子ゴルフツアー 日本オープン最終日(2026年10月18日 滋賀県 タラオカントリークラブ西コース=7411ヤード、パー70 )
《23歳282日で日本タイトル2冠は年少2位》首位で出た年間ポイントランク1位の細野勇策(三共グループ)が70で回り、通算13アンダーで羽川豊以来45年ぶりのレフティーによる大会制覇を果たした。267ストロークは詳細な記録が残る中ではパー70の大会最少記録。5月の日本プロに続く通算2勝目で23歳282日での日本タイトル2冠は史上2番目の年少記録となり、同一年に日本プロと日本オープンを制するのは08年の片山晋呉以来5人目の快挙。来年のマスターズ、全英オープンの出場権も得た。
派手なガッツポーズは見せなかった。西日が差す18番グリーンで10センチのウイニングパットを沈めた細野はキャディーの橋本拓真さん(25)と抱き合い喜びをかみしめた。
「初優勝と同じ年に2勝目を挙げられて、それを日本オープンという大きな試合でできたことを誇りに思います。優勝争いのヒリヒリする感じを味わいたくてゴルフをやっているので楽しかった」
精神力の強さを見せた試合だった。4番で5メートルのバーディーを決めた時点で2位に5打差をつけたものの、後半はボギーが続き2打差まで詰め寄られた。それでも「焦って何回も失敗したことがあったので、そこは成長した部分」と8番の40ヤードのチップインバーディーなどで積み上げた前半の貯金を生かし、狙い通りに逃げ切った。
記録的な優勝だった。レフティーが日本オープンを制するのは羽川豊以来45年ぶり。23歳282日での日本タイトル2冠は蝉川泰果の22歳326日に次ぐ史上2位の年少記録となった。
今週から高速グリーン対策として7Wと4Wのシャフトをより柔らかなXに変え、高弾道の球筋でグリーンを狙った。大会前にはドローの軌道が出やすくなるようにコーチの父・誠一さんとスイングチェックに時間を割いた。パー70ながら7411ヤードは日本オープン史上最長、不規則な風も吹きつけた中、努力の成果は出た。
来季の目標は米ツアー参戦。既に12月の2次予選会のエントリーを済ませている。この優勝でマスターズと全英オープンにも出場できることになった。「出るからには優勝目指して頑張りたいし、上位に入りたい」。44年前のマスターズでは羽川が15位に入って世界のレフティーと話題になったが、その系譜を受け継ぐ23歳が再び世界を沸かせる。
◇細野 勇策(ほその・ゆうさく)2003年(平15)1月9日生まれ、山口県出身の23歳。ルネサンス大阪高出。生後2カ月で心臓を手術し、激しい運動ができなかったため父や兄がやっていた野球を諦めゴルフを始めた。左利きで最初から左打ち。小6で全国小学生大会優勝。21年プロテスト合格。23年初シード獲得。昨年は25試合で予選落ち1回、日本シリーズJTカップ2位など好成績を残し賞金ランク15位。今季平均ストローク69・983は1位。1W平均飛距離は290・68ヤード。1メートル77、74キロ。
2026年10月19日 07時18分