「あしたのジョー」「おれは鉄兵」などのヒット作で知られ、文化勲章を受章した漫画家のちばてつや(本名千葉徹弥=ちば・てつや)さんが22日に骨髄異形成症候群により都内の病院で死去した。87歳。東京都出身。葬儀は家族葬にて執り行われた。
弁護士の菊地幸夫氏は27日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)に生出演し、ちばさんとの思い出を語った。
実はちばさんとはご近所だったという。「私の生まれた実家と、ちば先生のご自宅兼オフィスと、近かったんです。距離的に。わが街の大先生だった」。ちばさんの家の向かいが、菊地氏の友人の家だったといい、「ちば先生の犬か、お隣の犬か、セントバーナードの大きな犬がいて、ちば先生も時々、出てきていただいて」と思い出を口にした。
ちばさんは「あしたのジョー」の前に、アニメ化もされた漫画「ハリスの旋風」も執筆している。「漫画の中に、我々の最寄り駅に似た駅が出てくる。あー!私たちの駅だって。地元を描いていただいたり」。菊地氏は、最寄り駅を漫画の世界に描いてくれたことをうれしく思ったという。
「ハリスの旋風」の主人公・石田国松も、乱暴ながら魅力的な少年。「あしたのジョー」の矢吹丈も、少年鑑別所に送られるような不良少年だった。
菊地氏は「『ハリスの旋風』の主人公も、『あしたのジョー』の主人公も、決して優等生ではないんです。年中、親に怒られたり。矢吹丈も、こんなこと言ったら不良ですから」と説明。「そういうところから、はい上がっていく。いいところもいっぱいあって、いいところを大人が育ててという」という物語設定に、共感を覚えたという。
そうした主人公の成長物語を、優等生ではなかったという自分にも重ね合わせたと告白。「僕も決して優秀ないい子ではなかったので、俺もこういう主人公みたいに頑張ろうって思いました」と話し、「本当にご冥福をお祈りしたいと思います」と哀悼の意を示した。
ちばさんは1939年1月11日生まれ、東京都出身。56年に単行本作品でプロデビューし、「ママのバイオリン」「ちかいの魔球」などを経て、「あしたのジョー」をはじめとした数々の名作を生み出した。
「おれは鉄兵」で講談社出版文化賞児童まんが部門、「のたり松太郎」で小学館漫画賞青年一般部門などを受賞。2014年に文化功労者、22年に日本芸術院会員となり、24年には菊池寛賞と、漫画家として初となる文化勲章を受章した。日本漫画家協会会長も務め、漫画文化の発展に貢献した。4人兄弟の長兄で、三男は「キャプテン」「プレイボール」などで知られる、ちばあきおさん(故人)。
2026年10月27日 16時05分