◇SMBC日本シリーズ2026 第4戦 ソフトバンク4―2DeNA(2026年10月28日 みずほペイペイD)
ソフトバンク・柳田悠岐外野手(38)が本紙に独占手記を寄せた。今季は128試合に出場し、打率・302、19本塁打。3年ぶりに規定打席に到達してシーズンを完走した。自身9度目の日本シリーズ。DeNAに敗れて日本一を逃した24年は第6戦で最後の打者となったが、この日は決勝打を放ち2年前のリベンジを果たした。
DeNAとの日本シリーズは2年前、目の前で胴上げされた景色を覚えている。最後、負けたので気持ち良くオフに入れなかった。今回も第1戦から3試合連続延長戦で紙一重。どっちに転んでもおかしくない展開だった。チームみんなのおかげで日本一になることができた。素晴らしいチームだと思う。
ポストシーズンへ向かおうとしていた今月10日、春先にもあった首の痛みが再発した。最初は少し患部が硬いなというくらいだったものが、野球ができないくらいの症状になった。その後、日帰りで関西へ行き、注射を打ってもらい驚くほど緩和された。名医です。過去2年はケガをして野球ができることが当たり前じゃないんだと感じさせられた。今年は周囲の人たちのサポートのおかげで1年を通してプレーできた。本当に感謝しかない。
日本シリーズは「お祭り」だと考えている。初出場した14年に当時の秋山監督から「お祭りなんだから楽しめ」と言われ、そう思うようになった。メディアの方の数も多かったり、オールスターみたいな雰囲気。今年は、第2戦で山川が9回に放った代打同点ホームランは起死回生すぎてしびれた。「ギータ(柳田)さんに乗せられて封印していた“どすこい”を解いた」と言っていたみたいだが、本当にここで一発打ってくれと願っていた場面で打ってくれて、うれしかった。
7年契約最終年のシーズン。2月のキャンプでは例年よりも多くサインしたと思う。実はもう宮崎に来ることはないかもしれないと思って書いていた。キャンプでは1年目からずっとお世話になった場所。感謝の気持ちもあったし、書ける時間があれば書きたいという気持ちだった。
辞めるのが怖いとかはない。いつ辞めてもいいと思ってやっている。シーズン序盤は結果が出なかったこともあり「もう辞めるタイミングなんかな」とも思った。ただ、打てない時には試行錯誤して、ふとアイデアが浮かぶことがある。“ピンチはチャンス”じゃないけど、そういう時に何かが転がっている。
運が良かったこともあると思う。打てる時は何かがかみ合う。今年はなかなかハマるのが遅れたけど、打率3割近くになった8月ごろには「これなら」と思った(8月の月間打率は・398)。最終的に打率・302、19本塁打、70打点。シーズン前に「カムバック賞」を目標にしましたが、自分ではぎりぎりカムバックできたかなと思う。先のことは分からないけど、もしかしたら契約があるのかなとも思うので、まだ(来季も)やるんかなと思いながらやっていましたが。
野球への向き合い方はこれまでと何も変わらない。試行錯誤し、ひらめいて、打てたり打てなかったりの繰り返し。この世界は人気商売でもある。注目されて価値を生み出す選手でありたいとは思っている。 (福岡ソフトバンクホークス外野手)
≪強烈な倍返し決勝打!賞金100万円もゲット≫
○…柳田が強烈な倍返しだ。24年日本シリーズでは最後の打者となり、目の前でDeNAの胴上げを見たが、同点に追いついた4回2死三塁から中前へ決勝打となる適時打だ。3戦目までDeNAの柳田シフトに苦しめられたが、二塁ベース付近の遊撃手のグラブをはじいての強襲打。「チャンスで何とかバットの芯に当てることを意識した。いいところに飛んでくれた」とにやり。ファンが選ぶ「SMBCみんなの声援賞」に2年連続選出され、賞金100万円を手にした。
2026年10月29日 06時00分