◇ワールドシリーズ第5戦 ブルワーズ4―1レイズ(2026年10月28日 セントピーターズバーグ)
メジャー移籍1年目の12年と13年にブルワーズでプレーしたヤクルト・青木宣親GM(44)が、古巣の世界一を祝福した。米球界挑戦の原点となったミルウォーキーでの思い出を振り返った。 (取材・構成=柳原 直之)
ブルワーズの皆さま、ワールドシリーズ初制覇、本当におめでとうございます。前回出場した82年は、私の生まれ年。悲願の優勝ですね。米国で初めてプレーした球団なので、特別な思いがあり、うれしいです。
入団した12年は前年に地区優勝したばかりで、良い選手がたくさんいました。当時の球場は「ミラー・パーク」という名前でしたが、マーク・アタナシオ・オーナーは代わっていないですね。ミルウォーキーは野球熱が高くて、ファンも温かい。そんな場所でメジャーの1、2年目を過ごせたのは幸せでした。
一方、当時は本塁打か三振か、というような野球でした。でも、球団や当時のロン・レネキー監督はバントやエンドランといった細かいプレーを見直そうとしていました。ただ、それを体現できる選手が少なかったんです。私が獲得された理由にも、そういうプレーができるという部分があったと思います。
最初は5番手の外野手でしたが、結果的にレギュラーになれました。監督が求めるプレーをできたことも大きかったと思います。今のブルワーズもバントやエンドランを使って、1点を取りにいく野球と聞いています。あの頃に始まった野球の見直しが、今につながっていると思うとうれしいですね。
ミルウォーキーは日本人にはあまりなじみのない街ですが、良い場所がたくさんあります。ハーレーダビッドソン発祥の地で、お祭りの時には街中にハーレーのバイクがずらっと並ぶんです。あの光景も忘れられません。
本拠地では試合中に名物の「ソーセージレース」もありました。選手の奥さんが参加する日があって、うちの奥さんも走ったんですよ。ベンチの前を通過していくんですが、最後はバテていましたね(笑い)。そんな思い出がいっぱいあります。今もブルワーズのユニホームは家に飾ってあるんです。
今回の相手のレイズも、似たような細かい野球をするチームですよね。野球は進化し、洗練されています。私も今はヤクルトのGMという立場です。勝つために何が本当に必要なのか。そこを追求していかなければいけないと思っています。(東京ヤクルトスワローズGM)
2026年10月30日 01時30分