相撲の世界選手権が17~18日、アゼルバイジャン・バクーで開催された。大会1日目にジュニアの部が行われ、個人戦には17の国や地域から、団体戦は男子10チーム、女子7チームが参加。個人戦は男女それぞれ4階級ずつに分かれて争われた。日本勢は個人戦で金メダル4個、銀メダル2個、銅メダル1個を獲得。3人制の団体戦は男女ともに優勝した。日本選手団は20日、成田空港に帰国した。
ジュニア女子軽量級(60キロ未満)は、昨年準優勝の川口紗葵(鳥取城北高3年)が2年連続の出場。初戦(準々決勝)はキルギスの選手を下手出し投げ、準決勝は台湾の選手を押し出しで下した。決勝はシレイ・ジャンカ(ハンガリー)と対戦。得意の右前ミツから下手出し投げにいくところを体を預けられて寄り倒しで敗れ、2年連続の銀メダルとなった。
ジュニア男子軽量級(80キロ未満)は、山野辺玲優(茨城・東洋大牛久高2年)が初出場。1回戦は不戦勝で、準々決勝はジョージアの選手に激しい突っ張り合いから懐に入って居反り気味の寄り倒しで勝利した。準決勝は、昨年準優勝のゼバトゥラ・アントニー(ポーランド)と対戦。同体取り直しの末、左四つの熱戦から寄り倒しで敗れた。3位決定戦は、キルギスの選手を立ち合い変化からの引き落としで下して銅メダルを獲得した。
ジュニア女子中量級(75キロ未満)は、黒岩由莉香(大分・東九州龍谷高2年)が初出場。初戦(準々決勝)はドイツの選手を、準決勝はモンゴルの選手をそれぞれ突き落としで下した。決勝は、昨年優勝のイザキフスカ・バレリア(ウクライナ)と対戦。相手の突っ張りをしのいでもろ差しになると、左下手からうまく回り込んでの下手出し投げで優勝を決めた。
ジュニア男子中量級(100キロ未満)は、玉城鳳真(沖縄・北部農林高2年)が初出場。初戦(準々決勝)はジョージアの選手を一気に押し出し、準決勝はウクライナの選手を引き落としで下した。決勝はコールド・ユーセップ(エストニア)を一気に押し出して圧倒的な強さで優勝を決めた。
ジュニア女子重量級(75キロ以上)は、一昨年の同階級と昨年の無差別級で2年連続優勝の実績を持つ阿部なな(石川・金沢学院大附属高3年)がエントリーされていたが、ケガのため欠場となった。
ジュニア男子重量級(100キロ以上)は、永松慧悟(埼玉栄高3年)が初出場。初戦(準々決勝)はポーランドの選手を押し出し、準決勝はエストニアの選手を上手投げで下した。決勝の相手は、今年の高校横綱でモンゴル代表のサンチルガリデ(鳥取城北高3年)。昨年の高校総体準決勝で勝っており、今年の高校総体準々決勝と国民スポーツ大会準々決勝では敗れているライバルと世界一の座を懸けて激突した。立ち合い3度合わず4度目でようやく成立。潜るような立ち合いから右四つ左上手を引いて左へ回り込みながらの上手投げを決めた。「張り手が強烈なので、どうやってかわそうかと考えていた。作戦通りだった」。高校横綱撃破で世界の頂点に立った。
ジュニア女子無差別級は、今井歩夢(茨城・東洋大牛久高1年)が初出場。初戦(準々決勝)はドイツの選手を押し出し、準決勝はウクライナの選手を寄り切りで下した。決勝は、昨年準優勝のカルミラザエバ・セジマイ(キルギス)と対戦。中に入って二本差したが両上手を引き付けられて寄り切られ、銀メダルとなった。
ジュニア男子無差別級は、高校総体準優勝の重村鴻之介(大阪・近大附属高3年)が初出場。1回戦はジョージアの選手を寄り倒し、準々決勝は台湾の選手を押し出し、準決勝はモンゴルの選手を突き出して圧倒的な強さで勝ち進んだ。決勝はウクライナの選手に右からの小手投げで快勝。世界一の称号で高校初タイトルを手にした。
ジュニア女子団体戦は先鋒・阿部ななに代わって川口紗葵が入り、中堅・今井歩夢、大将・黒岩由莉香の布陣で出場。決勝はモンゴルと対戦。先鋒戦で軽量級の川口が1階級上の相手を突き落としで破り、中堅戦で今井が重量級覇者のゲゲーンに勇み足で勝利し、9大会連続10度目の優勝が決まった。さらに大将・黒岩も勝って3―0で締めくくった。
ジュニア男子団体戦は先鋒に団体戦要員の冨山大翔(鳥取城北高3年)が入り、中堅・重村鴻之介、大将・永松慧悟の布陣で出場。準決勝は先鋒・冨山がポーランドの小兵選手に反り技で敗れるも中堅・重村が下手投げで勝利し、大将・永松が軽量級覇者のゼバトゥラ・アントニーを立ち合い変化からの引き落としで退けた。決勝はモンゴルと対戦。先鋒・冨山が電車道の押し出しで勝って勢いづけ、中堅戦は重村―サンチルガリデという高校総体個人戦決勝の再現となった。重村は右を深く差すと、相手の左上手投げをこらえてうまく体を寄せながら右で外掛け。2カ月前の雪辱を果たす値千金の勝利で団体優勝を決めた。大将・永松も勝って3―0で快勝。ジュニア男子団体は第1回大会から一度も優勝を逃すことなく20連覇を達成した。
▽各階級優勝者
男子軽量級 ゼバトゥラ・アントニー(ポーランド)
男子中量級 玉城鳳真(日本)
男子重量級 永松慧悟(日本)
男子無差別級 重村鴻之介(日本)
女子軽量級 シレイ・ジャンカ(ハンガリー)
女子中量級 黒岩由莉香(日本)
女子重量級 ゲゲーン(モンゴル)
女子無差別級 カルミラザエバ・セジマイ(キルギス)
▽男子団体戦
優勝 日本
2位 モンゴル
3位 ウクライナ
3位 ポーランド
▽女子団体戦
優勝 日本
2位 モンゴル
3位 台湾
3位 ポーランド
2026年10月21日 11時46分