元オリオールズのカル・リプケンJr.氏(66)が1982年から1998年にかけて達成した2632試合連続出場。野球史に残る「鉄人記録」の全試合の入場券を集めようと、28年間にわたり挑戦を続ける男性がいる。23日(日本時間24日)、AP通信が報じた。
ボルティモア郊外に住むリック・テイラーさん(69)は、生涯にわたるオリオールズファン。食品業界の営業職を引退した現在、2632枚のチケットのうち、残すところわずか8枚となった。当初はリプケンが通算431本の本塁打を放った試合のチケットを集めていたが、知人の提案で連続出場全試合へと目標を拡大。地元紙に広告を出し、オークションやインターネットを通じて収集を続けた。
記録が始まった1982年5月30日のチケットは、1999年に4400ドル(約69万円)で落札した。現在、コレクションは自宅地下室の16箱に収められ、1枚ずつプラスチックケースで保護されている。残る8枚は全て1980年代のビジターゲームで、ツインズ戦4枚、レンジャーズ戦3枚、ロイヤルズ戦1枚。現在は1枚100ドル(約1万5600円)の謝礼を提示して探している。
「ここまで来られるとは思わなかった。でも、残りが1桁になれば、きっと達成できると思っていた」とテイラーさん。一方、記事は紙の入場券が急速に姿を消している現状にも注目する。昨年、大谷翔平が2本塁打を放ったオリオールズ戦で、テイラーさんは友人のために紙のチケット10枚を購入しようとしたが、球団はデジタル券しか発行しなかったという。「今では、こんなコレクションを作ることは不可能でしょう」と鑑定専門家は語る。完成すれば10万ドルを超える価値がつく可能性もあるという。しかし、テイラーさんにとって大切なのは金額ではない。「完成したら、しばらくゆっくり眺めて楽しみたい」。鉄人の偉業を追い続けた、もうひとつの忍耐の物語だ。
2026年10月24日 08時26分