日本水泳連盟は4日、東京都内で倫理委員会を開き、9月に自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の罪で拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)の有罪判決を受けた21年東京五輪競泳男子200メートルバタフライ銀メダルの本多灯(24=イトマン東進)に、競技者登録資格停止21か月の処分を下した。少なくとも28年8月までの資格停止となり、同年のロサンゼルス五輪出場は絶望的となった。
本多は昨年11月21日、東京都多摩市愛宕4丁目の最高時速30キロの道路を時速88~108キロで運転して対向車線にはみ出し、向かいから来た車に衝突。運転手の60代男性に胸骨骨折などのケガを負わせた。
その後、愛知・名古屋アジア大会などの日本代表に選ばれながら同連盟に報告せず、7月31日になって本人の申告で発覚。パンパシフィック選手権、アジア大会と国際大会の出場を辞退し、現在は活動を自粛している。
取材に応じた日本水泳連盟の金子日出澄専務理事は「顧問弁護士と話し、過去のいろいろな事例を含め、競技者登録資格停止2年間が相当というのが見解」と説明。21カ月となった理由については、「アジア大会の国内開催があり、本来ならもう少し迅速に処分を決定するところ、そうした事情で決定が遅れ、3カ月を引いた21カ月とした」と話した。
本多は24年パリ五輪は不完全燃焼に終わり、昨年は日本代表から落選。3月の日本選手権で2位に入り、代表復帰を果たしていた。まだ24歳と若く、ロサンゼルス五輪の有力な代表候補だったが、厳しい処分を下した。金子氏は「基本的に2年(の資格停止処分)が我々の大きな見解。ロス五輪があるからとか、代表になる可能性があるとか、一切それは忖度(そんたく)しないのがスタート地点になった」と見解を示した。
▽本多灯の処分までの経緯
25年11月21日 東京都多摩市内の道路で対向車と衝突。60代の相手運転手にケガを負わせる
26年1月24日 北島康介杯の200メートルバタフライを1分54秒91で制し、「ただいま!」と宣言
同3月20日 日本選手権の200メートルバタフライで2位に入り、2年ぶりの日本代表復帰が有力に
同8月7日 日本水連が本多が危険運転致傷の罪で起訴されていたと発表。パンパシフィック選手権、愛知・名古屋アジア大会代表を辞退
同8月25日 東京地裁立川支部で初公判。起訴内容を認める。検察側は拘禁刑1年を求刑
同9月9日 拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決。本多本人はSNSを通じて「今回の事故によりお怪我をされた被害者の方に心より深くお詫び申し上げます」などと謝罪
2026年11月05日 01時10分