米スポーツ専門局「ESPN」電子版は19日、ブルワーズとレイズが対戦するワールドシリーズの展望を、MLB専門記者による分析記事で報じた。ブラッドフォード・ドゥーリトル記者によるシミュレーションでは、ブルワーズの優勝確率が59%、レイズが41%となった。
記事が注目したのは、両チームの野球の共通点だ。ともに投手力と守備力に優れ、打者は粘り強く、走塁でも積極的に次の塁を狙う。ジェフ・パッサン記者は、ブルワーズ打線を「粗さ24番のサンドペーパー」に例えた。どれほど優れた投手でも、執拗(しつよう)に削り続けて苦しい状況に追い込むという意味だ。一方、レイズについても、打席での徹底したアプローチ、積極的な走塁、犠牲バントを尊重する姿勢、ストライクゾーンを攻める投球、堅実な守備を評価。「まるで鏡に映したようなチーム」と指摘した。
ブルワーズの強さを象徴するのが、粘り強い打撃だ。レギュラーシーズンの四球数はメジャー2位、ボール球に手を出す割合を示すチェイス率はメジャー最低。得点圏打率はメジャートップの.276だった。ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズでは、ジェイク・バウアーズが第2戦で山本由伸から12球粘って四球を選び、クリスチャン・イエリチの2点適時打につなげた。投手陣ではブルペンが圧倒的な強さを見せている。ポストシーズン8試合で救援陣の防御率は1.33、被OPSは.472。トレバー・メギル、アーロン・アシュビー、アブナー・ウリベ、DL・ホールを中心に、接戦の終盤を支えてきた。
一方、レイズの最大の武器は先発投手陣だ。ドリュー・ラスムセン、フレディ・ペラルタ、ニック・マルティネスの3人が長いイニングを投げ、救援陣の負担を軽減している。特にラスムセンは今ポストシーズン21回を投げて防御率1.29。パッサン記者は、先発投手が長いイニングを投げ、優秀な救援陣が締めくくる戦い方が、ポストシーズンでも機能していると評価した。
注目されるのが、ブルワーズの剛腕ジェイコブ・ミジオロウスキーだ。レギュラーシーズンは防御率1.80と圧倒的だったが、ポストシーズンでは2試合とも5回を投げ切れず、空振りストライク率も19.1%から11.5%に低下した。ESPNは球速に大きな変化はないものの、回転数の低下や制球の乱れが見られ、メジャーで初めてフルシーズンを戦った疲労の影響も考えられると分析した。
対するレイズでは、23歳のフミオール・カミネロが鍵を握る。レギュラーシーズンに42本塁打を放ったが、ポストシーズンでは打率.233、1本塁打と本来の力を発揮できていない。パッサン記者は、カミネロのバットスピードとパワーを高く評価し、ワールドシリーズでの爆発を期待した。ドゥーリトル記者は、ブルワーズの救援陣とレイズの先発陣がそれぞれポストシーズン最高水準にあり、両チームとも守備力に優れていることから、シリーズはロースコアの接戦が続くと予想した。
2026年10月21日 07時45分