◇第51回社会人野球日本選手権大会2回戦 パナソニック 4―0 王子(2026年11月6日 京セラドーム)
今季限りで休部するパナソニックが8大会ぶりの8強進出を決めた。1―0の6回無死一、二塁から救援した与座健人が、わずか9球でピンチを切り抜け1回を無失点。33歳のサイド右腕が、最高の形でチームの勝利に貢献した。
「緊張しながらも冷静には入れたと思います。とにかくアウトにできれば何でも良いという考えで、最後は“球に聞いてくれ”という思いでした」
しびれる場面で与えられた役割を果たした。先制した直後の6回無死一、二塁で登板すると、犠打を決められ1死二、三塁。一打逆転のケースで強力打線の中軸を迎えた。
「バッターは打っても3割なんで」
怯むことなく、腕を振った。まずは中日2位指名の柴崎をスライダーで遊飛。続く4番・吉岡も同じくスライダーで遊邪飛に仕留めた。試合の流れを再び引き戻すと、直後の攻撃で味方が3得点。井上貴晴監督は「あの火消しがあって、流れを渡さずにすんだ。柿本以外でもしっかり抑えられるところを見せてくれたと思います」と称賛した。
関西国際大から入社して今季が11年目。パナソニックの一員として過ごしてきた野球人生を「うれしさと悔しさが半々」と振り返る。入社当初はレベルの差にがく然としながらも、「諦めずにやれば絶対に良くなる」と食らいついた。
5年目からは公式戦での登板機会が増え、その後は先発の一角として活躍。23年都市対抗1回戦・JR西日本戦では完封勝利も挙げた。「親身になって指導してくださった監督、コーチ、先輩方のお陰です」。その一方で、主力として2大大会の上位進出に貢献できたなかったことには悔いが残った。「休部という形になったのも、チームを勝たせられなかったという部分では責任を感じています」。さまざまな思いを抱えながらも、たどり着いた最後の晴舞台。与座は言う。
「今までこういう試合をしたくても、なかなかできなかったのでね。平日の昼間にもかかわらず、たくさんの従業員の方が見に来てくださったので、勝ちを見せられて良かったです」
24人の選手、首脳陣、スタッフが一丸となってつかみ取った8強。8日の準々決勝は今夏の都市対抗で準優勝したNTT西日本と対戦する。
2026年11月06日 18時41分